配管に関する基礎知識
設備改修のメインとなる配管に関する基礎知識をご紹介します。
一口に配管と言っても使用される場所や目的別に分かれ、環境も材料も劣化の進み方も異なります。そのため、それぞれに適した改修方法を用います。
[配管の種類]
給水管/上水を供給するための水道管
給水管給湯管/風呂・洗面台・厨房設備などに温水を供給するための設備
汚水管/便器から排出される汚水のみを導くための排水管
雑排水管/台所・浴室・洗面所・洗濯機から排出される雑排水を処理する配管
古くなった配管を新しいものに交換すること。
コストは高くなりますが、一度更新すれば、配管の材料によっても異なりますが、30年程度維持することができます。
現在使用している配管の内側に付いた錆やスケールを落として研磨し、樹脂製の塗装剤でコーティングすることで、配管の延命を図ること。
更新よりもコストは抑えられますが、保証期間が10~20年と短く、その後の状態によっては更新が必要となる可能性が生じます。
受水槽に貯めた水を揚水ポンプで高架水槽に汲み上げ、そこから重力を利用して各住戸へと供給する方式のこと。
●利点:災害時にタンクの水を有効利用できること
●欠点:水実汚染の不安があること。メンテナンス費用がかかること
受水槽に貯めた水を加圧ポンプによって各住戸へ供給する方式のこと。
●利点:災害時にタンクの水を有効利用できること
●欠点:水実汚染の不安。メンテナンス費用がかかる。停電時の断水
水道本管から増圧ポンプによって、直接各住戸へ供給する方式のこと。
●利点:常にきれいな水が供給される。受水槽スペースが不要
●欠点:停電時の断水(ただし、水道本管の圧力分は給水可能)
実際の多様年数は使用状況や設置場所の環境・条件等で異なりますが、材料毎の期待耐用年数を目安に改修計画を策定します。
水道用亜鉛メッキ鋼管 亜鉛メッキ継手使用 15年
水道用塩ビライニング鋼管(ポリ粉体ライニング含む) 管端防食付きコート継手使用 15年
水道用塩ビライニング鋼管(ポリ粉体ライニング含む) 管端防食全面継手使用 30年
硬質塩化ビニル管・耐衝撃性塩化ビニル管 接着接合 30年
給水用鋳鉄管 機械接合(ゴム止水) 40年
配管用炭素鋼鋼管 亜鉛メッキ継手使用 15年
排水用塩ビライニング鋼管 機械接合(ゴム止水) 30年
硬質塩化ビニル管 接着接合 30年(溶接接合の場合は40年)
排水用鋳鉄管 機械接合(ゴム止水) 40年(鉛接合の場合は60年)
排水用鉛管 溶接・半田接合 60年