調査・試験を受けて作成された調査診断報告書と管理組合の改善ニーズに基づき、修繕基本計画を作成。建物の耐久性・耐用年数・予算などを考慮して設計概算工事費を算出するとともに、最も適した材料や仕様、工法を提案し、設計図書(仕様書等)を作成します。なお、躯体保護の観点からの修繕に加え、改修工事をきっかけとしたグレードアップの提案なども行います。
SNコンサルタンツの修繕計画・設計は「技術」「時間」「費用」という3つの側面から策定、管理組合様にとって最適な組み合わせを提案しています。また、公平な工事費の見積りが取得でき、適切な施工が行われるよう、適切に監理するのはもちろん、工事期間中の居住者や近隣住民への配慮を行き届かせるなど、満足に応えるとともに、工事への不平不満を最小限化することを心掛けています。
調査開始に当たり、事前に既存資料を確認するとともに、管理組合様からの要望等のヒアリングや居住者に対するアンケート調査などを実施、建物全体に関する出来る限り多くの情報を入手します。その後、現地調査によって劣化状況や分布を把握し、劣化個所のサンプリング試験などの機械調査を実施。その結果を報告書にまとめ、理事会・修繕委員会に報告と説明を行います。
1.基本設計
建物の竣工図面と調査診断結果に基づいて修繕範囲を定めます。事前に拾い出した工事に用いる部材などの数量を部位毎に積算し、積算の根拠資料として数量内訳書を作成します。そして、劣化状況や予算、改良改善に関する要望などを考慮、建物全体を修繕範囲としたグレードアップを含めた工事計画案、必要最低限の工事計画案、劣化状況や予算面を考慮した推奨案の複数プランを作成、提示します。
2.実施設計
基本設計案を叩き台として管理組合と工事実施内容に関する協議を重ねて徐々に煮詰め、最終的な工事範囲と修繕項目、仕様、改良改善項目を決定します。これを受け、工事会社からの見積りを徴収する際の見積条件を記載した見積要項、基準となる設計予算書と、工法・材料の品質や施工手順などをまとめた工事仕様書、施工部位や仕様を明確化した施工範囲図の設計図書を作成します。
3.調査報告書作成、報告会実施
設計図面などの資料の確認に始まり、目視による劣化状況の確認、打診調査、付着力やコンクリート中性化深度の試験など、調査・試験の内容と分析結果を取りまとめた報告書を作成。その後、理事会・修繕委員会に報告、組合員(居住者・所有者)への報告会を実施にも対応しています。調査診断報告書を提示し、大規模修繕工事の方向性や概要を説明します。
4.居住者向け説明会の開催
調査診断結果とそれに基づく修繕工事計画について報告・説明する区分所有者説明会を開催します。説明会では、工事基本計画の検討事項と計画の骨子、修繕工事項目と工事の概要、施工範囲、工法などをまとめた資料を作成し、それをもとに出席者に対して、どのような工事が行われるのか、その期間や範囲などを丁寧に説明します。説明修了後には質疑応答も行います。
劣化した個所を修繕するだけでなく、例えば鉄製の手摺を腐食しにくいアルミ製に変更することで、以降のメンテナンスの手間を省くなど、長期的な視点から提案。バリアフリー化やグレードアップなど、資産価値向上に繋がる提案も行っています。